楽器入門

ウクレレの簡単な曲30選|コード3つで弾ける練習曲

更新: 水島 遥
楽器入門

ウクレレの簡単な曲30選|コード3つで弾ける練習曲

ウクレレは、ピアノ経験者でも最初のコードチェンジで手が止まりやすい小さな弦楽器です。筆者自身もウクレレを始めたばかりのころは指が思うように動かず、『きらきら星』を1週間くり返して、ようやくコードをつなげられる感覚をつかみました。

ウクレレは、ピアノ経験者でも最初のコードチェンジで手が止まりやすい小さな弦楽器です。
筆者自身もウクレレを始めたばかりのころは指が思うように動かず、『きらきら星』を1週間くり返して、ようやくコードをつなげられる感覚をつかみました。
とはいえ、C・F・G7の3つを押さえれば童謡から洋楽スタンダード、J-POPの弾き語りまで視野に入り、難易度を3段階に分けて選べば最初の1曲はぐっと近づきます。
楽譜が読めなくても、コードを増やすことより少ないコードで曲を成立させる考え方に切り替えれば、大人の独学でも前に進めるでしょう。

ウクレレが「3つのコード」で曲になる理由

ウクレレは、歌がメロディを受け持ち、楽器はコードを鳴らして土台を作る発想で成り立っています。
だからC・F・G7の3つだけでも、童謡からポップスまで「曲」として十分に成立します。
最初から音を全部埋めようとしなくていい、と分かるだけで、初心者の肩の力はかなり抜けるはずです。

なぜ3つのコードだけで曲が弾けるのか

多くのポップスや童謡は、主要三和音と呼ばれるC・F・G7の組み合わせで伴奏が作れます。
Cは薬指1本で押さえやすく、Fも2本指、G7も3本指で形が覚えやすいので、最初の1曲を通すまでの距離が短いのです。
コードの種類を増やすのは表現の幅を広げるためであって、入口で大量に覚える必要はありません。
むしろ少ないコードで最後まで弾けた経験のほうが、次の練習に進む燃料になります。

筆者も最初は、ピアノ経験があるぶん「コードは5つも6つも覚えるものだ」と思い込み、そこで少し手が止まりました。
ところが3コードに絞った瞬間、1曲が通るようになって、弾き語りは足し算ではなく役割分担だと腑に落ちたのです。
弾く側が全部を背負わなくていい。
そこがウクレレの気楽さであり、続けやすさでもあります。

メロディは歌、伴奏はコードという弾き語りの発想

弾き語りでは、主旋律を歌が担い、ウクレレは伴奏のコードを鳴らす役に回ります。
ピアノのように両手で音域を埋める必要はなく、拍に合わせて和音を置くだけで輪郭が見えるのがこの楽器の面白さです。
ガズレレ的な簡易アレンジもこの考え方に近く、難しい装飾を削って、歌の流れが見える最小限の伴奏に整えることで、初心者でも曲らしさを保てます。
音数を減らすことは手抜きではなく、歌を立てるための選択です。

この見方が入ると、コードチェンジの回数が少なくても不安になりません。
F→G7のように人差し指の2弦1フレットを共通で残せば、指の移動も小さくできますし、音が鳴らないときは指の角度、爪の長さ、弦の張り、構え方を順に見直せます。
夜にチューニングがずれたまま練習して「なぜか下手に聞こえる」と落ち込んだとしても、翌朝チューナーで合わせ直すだけで別人のように鳴ることがある。
GCEAに合っていない音は、上達の問題ではなく準備の問題です。

この記事の難易度3段階(★1〜★3)の見方

この先の30曲は、★1・★2・★3の3段階で並べます。
★1はコードチェンジが極端に少ない童謡で、まず1曲を通す成功体験を作る段階です。
★2はC・F・G7で弾ける定番曲を中心にして、スリーコードの感覚を体に入れていきます。
★3では押さえやすいAmを足したJ-POPに進み、少しだけ選択肢を広げます。

各曲には、使うコード、コードチェンジの回数、つまずきポイントを添えるので、曲選びそのものが練習メニューになります。
アンケートでは約65.7%の人が1ヶ月以内に1曲弾けるようになっており、1日30分を週4日に分ける練習のほうが、まとめて4時間やるより上達しやすいという結果もあります。
短時間で何度も触れるほうが、指も耳も休みながら慣れていくからです。
はじめの一歩は、難しい曲を探すことではありません。
弾けそうな曲を、しましょう。
楽しめそうな曲から入るほうが、おすすめです。

まず覚える3つのコードC・F・G7の押さえ方

C・F・G7の3つは、ウクレレで曲を回し始めるための最小セットです。
まずはチューニングを合わせ、指を立てて押さえる感覚をつかむと、音が鳴らない原因が「どのコードか」ではなく「どの指の置き方か」に絞れてきます。
3つの形を分けて覚えるより、共通するコツとつまずきやすい場所を先に押さえるほうが、上達は早いでしょう。

Cコード:指1本で押さえられる最初の一歩

Cコードは、薬指で1弦の3フレットを押さえるだけの指1本コードです。
最初にここから始めると、左手に余計な負担をかけずに右手のストロークやリズムに意識を回せます。
しかも薬指を使っておくと、次にG7へ移るときに他の指を空けやすいので、並べて覚える意味があるのです。
単純な形ですが、初心者が「弾けた」と感じる最初の成功体験になりやすいコードです。

Fコード:2本指で童謡の多くをカバー

Fコードは、人差し指で2弦1フレット、中指で4弦2フレットを押さえます。
童謡の多くがCとFの行き来で弾けるため、ここでのチェンジを越えると選べる曲が一気に広がります。
中指が4弦に届かず音がこもるなら、指の長さを疑う前に手首の角度を見直してください。
ウクレレを少し立てて構えたら、届かなかった中指がすっと4弦に乗り、音の詰まりが解けた例もあります。
形そのものより、楽器の角度で押さえやすさが変わるのがFの面白いところです。

G7コード:3本指の三角形を立てて押さえる

G7コードは、人差し指で2弦1フレット、中指で3弦2フレット、薬指で1弦2フレットを押さえ、指が狭い三角形を作ります。
最初は一番手こずるコードですが、ここで指を立てる感覚が身につくと、ほかのコードでも音の通りが変わります。
寝かせて押さえると隣の弦に触れて音が詰まりやすいので、第一関節を立て、弦に対して垂直に当てるのが基本です。
筆者もこの三角形に指が入らず苦戦しましたが、爪を短く切っただけで翌日にはきれいに鳴りました。
押さえる側の爪は、想像以上に音の出方を左右します。

3コード共通の土台は、指先の形と確認の習慣です。
左手の第一関節を立てて弦に垂直に押さえ、爪を短く整えておくと、弦を余計にふさいでしまう失敗が減ります。
コードを押さえたら1本ずつ弦を弾き、全弦が鳴るかを毎回確かめてみてください。
鳴らない弦があれば、指の位置、角度、爪の長さを1つずつ見直すだけで原因が見つかりやすいです。
チューニングを先に合わせておけば、押さえ方の良し悪しも判別しやすくなり、練習の手応えがはっきりします。

コード2つで弾ける超入門の曲【★1】

きらきら星やぞうさんのような★1の曲は、コードチェンジがほとんどなく、最初の1曲を通す成功体験を作りやすいゾーンです。
1小節ごとに同じコードが続く曲なら、左手の動きに追われず右手のリズムを落ち着いて覚えられます。
童謡を入口にするのは、耳なじみのあるメロディなら音の外し方にも気づきやすく、独学でも修正しやすいからです。

童謡から選ぶコード2〜3つの定番

筆者が最初にきらきら星をCとG7だけで弾いたとき、家族の前で初めて1曲通せました。
たった2つのコードでも、音がつながって曲になると手応えは想像以上です。
知らない曲で練習していた頃は、間違っても気づけずに同じところを回り続けましたが、童謡に戻した途端、耳で確かめながら直せるようになりました。
馴染みのある曲は、独学者にとっての先生だと言ってよいでしょう。

各曲の使用コードとコードチェンジ回数

★1では、完璧なストロークを狙うよりダウンストロークだけで通してみてください。
リズムが単純だからこそ、コードを切り替える瞬間に意識を集めやすくなります。
次の表のように、2つ前後のコードでまとまる曲から選べば、1週間同じ切り替えを繰り返すだけで形になっていきます。
自分が押さえられるコードの曲を選ぶこと自体が、今のレベルを確かめる練習になるのです。

曲名使用コードコードチェンジ回数つまずきポイント
きらきら星C・G71回G7への切り替えで止まりやすい
ぞうさんC・F1回Fで人差し指が寝やすい
ちょうちょC・G71回右手が急いで拍が乱れやすい
ちゅうりっぷC・F1回Fに移る直前で音が切れやすい
かえるの合唱C・G71回追いかける入り方で遅れやすい
おおきなたいこC・G71回同じ動きの繰り返しで雑になりやすい
むすんでひらいてC・F1回指替えより歌い出しに気を取られやすい
ぶんぶんぶんC・G71回テンポを上げると切り替えが崩れやすい
こいのぼりC・F1回ゆっくりなぶん、拍の数え間違いが出やすい
やまのおんがくかC・G71回同じ進行を続ける集中力が要る

★1の曲でつまずきやすいポイント

★1でつまずくのは、難しいコードそのものより、切り替えの前後で手が止まることです。
だからこそ、最初は1小節ごとにコードが変わるかだけを見て、音色の細かさは後回しで構いません。
アップストロークは★2以降で足せばよく、今の段階では「止まらずに最後まで行けた」ことを優先しましょう。
童謡中心の選曲なら、歌えるメロディが背中を押してくれるので、練習の迷いも減ります。
おすすめのやり方です。

C・F・G7の3コードで弾ける定番曲【★2】

C・F・G7の3コードだけで、聞き覚えのある曲が次々に弾けると、練習の手応えが一気に変わります。
You Are My Sunshine、Happy Birthday、きらきら星のような定番が鳴らせると、「3コードで本当に曲になる」という感覚がはっきりつかめるはずです。
ここでは洋楽スタンダードと童謡を分けて並べ、弾きやすさだけでなく、どこでつまずきやすいかまで見える形にしておきます。

洋楽スタンダードのスリーコード曲

ラ・バンバは、C・F・Gの3コード進行をひたすら繰り返す曲で、構造は単純でもノリが強いので、童謡とは違う「バンドっぽい高揚感」が出ます。
筆者も初めて3コードで通せたとき、同じ指の動きなのに急にステージ感が立ち上がってきて驚きました。
You Are My Sunshine、Happy Birthday、きらきら星のような誰もが知る曲がC・F・G7で弾けることも、3コードの実力を実感しやすい理由です。

たとえば You Are My Sunshine は、F→G7 の切り替えで1拍遅れやすく、そこでリズムが崩れがちです。
筆者はその2小節だけを抜き出して繰り返したところ、切り替えの遅れがすっと消えました。
曲全体を通すより、難所を切り分けたほうが指が覚えやすいのです。

童謡・定番ソングのスリーコード曲

森のくまさんやぞうさんのような童謡は、F・C・Gでコードチェンジが少なく、★2の中ではかなり取り組みやすい部類です。
メロディもなじみ深いので、左手の動きに意識を向けやすく、コードが変わる瞬間の感覚をつかむ練習に向いています。
きらきら星や Happy Birthday も同じ流れで扱えるため、1曲ずつ覚えるより、共通の押さえ方を体に入れていくほうが早いでしょう。

童謡は「きれいに弾けた」と感じやすく、ポップスは「かっこよく弾けた」と感じやすい。
両方を並べると飽きにくく、しかも達成感の種類が違うので練習が続きます。
C・F・G7で弾ける曲を10曲そろえておけば、コードの形だけでなく、移動のタイミングまで自然に身についていきます。

3コード曲の練習順とコードチェンジの難所

練習は、チェンジの少ない童謡から入って、ラ・バンバのようなリズムの強い曲へ進める流れがおすすめです。
難所が近い曲をまとめて触ると効率がよく、たとえば F→G7 が苦しい曲を続けて練習すれば、同じ動きの反復で修正しやすくなります。
逆に、曲ごとにまったく違う難所へ飛ぶと、覚えた感覚が散りやすい。

★2をクリアする頃には、C・F・G7の押さえ替えが手に入っているはずです。
そこで右手にアップストロークを足し、ジャカジャカというストロークパターンに進むと、同じ曲でも一気にそれっぽく聞こえます。
まずは3コードで1曲通し、次に難所だけを切り出し、仕上げに右手のリズムを足してみてください。
おすすめです。

4つ目のコードに挑戦するJ-POP弾き語り【★3】

3コードに慣れた先で、最初に足すならAmが扱いやすいです。
中指で4弦2フレットを押さえ、ほかは開放弦のまま鳴らせるので、指を増やすときの負担が小さいからです。
Fの中指と同じ位置に置けるため、コードチェンジの感覚もつかみやすくなります。

押さえやすい4つ目のコードAm・Em

Amを足せるようになると、童謡の延長に見えていた練習が、急にJ-POPの入口に変わります。
『風になる』をAm入りで弾けたとき、初めて「ウクレレらしい曲」を自分の手で鳴らせた感覚がありました。
音数は増えていないのに、曲の表情がぐっと広がる。
そこが4つ目のコードの面白さです。
Emも同じく押さえやすく、3コードの往復に少し陰影を足せるので、伴奏が単調になりにくくなります。

初心者に人気のJ-POP弾き語り曲

マリーゴールド、チェリー、風になるは、初心者向けJ-POPの定番として挙げやすい曲です。
憧れの曲が射程に入ると、童謡から卒業した実感が生まれ、練習を続ける理由がはっきりします。
ただ、原曲そのままは難しい箇所もあります。
そこで簡単アレンジ版から入るのが近道です。
たとえば、AmやEmを中心にした形へ置き換えると、弾ける曲が一気に広がります。
定番の入口を知っておくのは、選曲で迷ったときの助けにもなります。

つじあやのの楽曲は、シンプルなフレーズの反復が多く、ウクレレの明るくノスタルジックな音色がよく映えます。
筆者も『風になる』にAmを足して弾けた瞬間、単なる練習曲ではなく、ちゃんと歌の景色が立ち上がるのを感じました。
ウクレレ弾き語りと相性のよいアーティストを知っておくと、次に何を弾くかが決めやすくなります。

曲名使いやすいコードの例
マリーゴールドC、G、Am、F
チェリーC、G、Am、F
風になるC、G、Am、F
ありがとうC、G、Am、F
小さな恋のうたC、G、Am、Em
ハナミズキC、G、Am、F
C、G、Am、Em
ひまわりの約束C、G、Am、F
Best FriendC、G、Am、Em
涙そうそうC、G、Am、F

原曲キーが難しいときの簡単アレンジの考え方

原曲キーでバレーコードが出てくると、そこで止まってしまう人は少なくありません。
筆者も原曲キーにこだわって挫折しかけましたが、簡単アレンジ版に切り替えて1曲完走したことで、自信を取り戻せました。
大切なのは「原曲どおり」ではなく「最後まで弾ける形」にすることです。
カポでキーを上げ下げしたり、押さえやすいコードへ置き換えたりすれば、難所を避けながら曲の輪郭は保てます。
★3まで来れば使えるコードは5〜6個になり、弾ける曲の数は数百曲規模に広がります。
焦らず、弾けるアレンジで完走してみてください。

コードチェンジと音をきれいに鳴らすコツ

コードチェンジは、全部の指をいったん離して押さえ直すより、共通している指を残すだけで驚くほど速くなります。
F→G7なら2弦1フレットの人差し指を起点に残し、中指と薬指を足す意識に変えるだけで、手の動きは小さくなり、リズムも崩れにくくなるのです。
鳴らない音の多くも、手の能力よりフォームやセッティングの問題としてほどけます。

共通の指を残してチェンジを速くする

筆者自身、最初はコードチェンジのたびに全指を離していて、指を置き直すだけでテンポが落ちていました。
ところが、F→G7で2弦1フレットの人差し指が共通だと気づいてからは、その指を支点にしたまま中指・薬指を足すだけで済むようになり、一晩で動きが軽くなった感覚がありました。
大きく離して戻す動きは、見た目以上に時間を食います。
共通する指を残す発想に変えると、指先の移動距離が短くなり、和音の切り替えが滑らかになるでしょう。

音がビビる・鳴らない4つの原因と対策

音が鳴らない、あるいはビビる原因は、ほとんどの場合、指の角度、押さえる側の爪の長さ、弦の張り、構え方の4つに集約されます。
第一関節を立てて弦に垂直に当てるだけで音が変わることは珍しくなく、爪を短く切るだけでも余計な接触が減ります。
さらに、弦が固く感じるなら、柔らかい弦に張り替えるだけで押さえやすさは大きく変わります。
実際、弦が硬すぎて鳴らせなかった場面で、柔らかい弦に交換しただけで急に楽に鳴るようになり、「手が悪い」のではなくセッティングの問題だったと分かったことがありました。
自分の指を責める前に、原因を1つずつほどいてみてください。

ℹ️ Note

鳴らない原因を4つに分けて見ると、対処が曖昧になりません。フォームで直るのか、爪なのか、弦なのかを切り分けるだけで、練習の迷いはかなり減ります。

右手のストロークは手首の脱力から

右手のストロークは、腕全体で振るより手首から先を軽く回すほうが音がまとまります。
手洗い後に水を切るような動き、と言うとイメージしやすいでしょう。
特に親指のダウンストロークは、爪ではなく指のハラで弾くと、ウクレレらしい柔らかい「ポロロン」という音が出やすくなります。
逆に力むと音は硬くなり、右手の動きも大きくなってリズムが乱れやすいので、まずは脱力を優先しましょう。
ゆっくり、薄く、一定に弾いてみてください。

コードチェンジの練習は、メトロノームを使って遅いテンポから始め、リズムを止めずに弾き続ける形が向いています。
たとえばF→G7を8ビートでひたすら往復すると、指を置き直す速さだけでなく、次の拍までに戻る感覚も身につきます。
速く弾くことより、止まらずに流れを保つことを先に覚えると、本番の曲でも崩れにくくなるはずです。
少し遅いと感じるくらいから始めて、同じ拍感のまま積み上げていきましょう。

1ヶ月で1曲弾くための練習ロードマップとQ&A

1ヶ月で1曲を弾くなら、最初から難しい曲に挑むより、週ごとに到達点を切って進めるほうが迷いません。
1週目は持ち方・チューニング・Cコードと右手のダウンストローク、2〜3週目はC・F・G7の切り替えを童謡で慣らし、4週目で1曲を頭から最後まで通す流れが現実的です。
毎日の練習は30分が目安ですが、15分でも触れ続ければ指先と耳が先に反応するようになります。

週ごとの練習ロードマップ

1週目にやることは多く見えて、実は最小限で足ります。
持ち方、チューニング、Cコード、右手のダウンストローク。
この4つがそろうだけで、もう「音を鳴らす」「コードを押さえる」「拍に合わせて弾く」の入口に立てます。
細かい技巧を増やすより、弾く前の準備を毎回同じ手順でできるようにすることです。
迷いが減ると、独学でも練習が途切れにくくなります。

2〜3週目は、C・F・G7の3つを行ったり来たりする練習に絞ります。
コードを押さえられても、曲になると止まってしまう原因は、指の形そのものより切り替えの遅さにあるからです。
童謡のようにメロディが頭に入りやすい曲で繰り返すと、耳で歌いながら手を動かす感覚が育ちます。
ここで「速く押さえる」より「毎回同じ形に戻せる」ことを優先しましょう。

4週目は、1曲を最初から最後まで通す段階です。
途中で止まっても構いません。
むしろ、イントロから歌い出し、サビ、終わりまでの流れを体に覚えさせるほうが、その後の上達につながります。
筆者自身、1日にまとめて練習していた頃より、毎晩15分に切り替えてから指の動きが安定しました。
短くても毎日触ると、前日の感覚が残ったまま次の日に入れるので、上達の階段がなだらかになるのです。

ℹ️ Note

30分が取れない日でも、弦を1回鳴らして終わりにしないことが続けるコツです。チューニングだけ、コード2つだけでもいいので、手を楽器に慣れさせてみてください。

独学・教室・騒音対策の判断

独学と教室は、どちらが上かではなく、どんな進め方が自分に合うかで分けるのが自然です。
動画と教本を見ながら自分で進められる人は独学で十分ですが、フォームの癖を早めに直したい人や、予定を入れないと続かない人は教室や体験レッスンのほうが合います。
比較の軸は「自由さ」と「修正の速さ」です。
独学は気楽で始めやすく、教室は遠回りを減らしやすい、そう捉えると選びやすくなります。

マンションでの騒音が気になるなら、ウクレレはかなり始めやすい楽器です。
もともと音量が小さく、ミュート用グッズを使えば夜間でも練習しやすいので、ギターほど構えなくて済みます。
部屋で弾ける安心感は想像以上に大きく、練習の回数を増やす理由になります。
音が出しにくいからこそ続かないのではなく、音を抑えられるからこそ毎日触れる、その順番で考えてみてください。

楽譜が読めなくても弾ける理由

楽譜が読めなくても、ウクレレは十分に弾けます。
必要なのは五線譜ではなく、コード譜です。
コード譜は歌詞の上にC、F、G7のようなコード名が並ぶ譜面で、どのタイミングでどの和音を押さえるかが見えれば進められます。
細かい音符を全部追う必要がないので、音楽経験が少ない大人でも入りやすいのです。

コード譜の見方も難しくありません。
コード名が出たら左手でその形を作り、右手で弾く、それだけです。
最初はコードの切り替えで止まりやすいですが、歌えるテンポまで落として繰り返せば、指が先に覚えてくれます。
筆者も楽譜は得意でないまま、コード譜だけでウクレレを続けてこられました。
だからこそ、楽譜アレルギーを理由に立ち止まらず、まずは1曲の中で3つのコードを回すところから始めてみてください。

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水島 遥

音楽雑誌の元編集者。ピアノ→ウクレレ→アコーディオンと楽器を渡り歩き、50種類以上の楽器入門を取材。大人の「挫折と再挑戦」に寄り添う記事を得意とします。

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