カリンバの簡単な曲25選|数字楽譜で弾ける練習曲
カリンバの簡単な曲25選|数字楽譜で弾ける練習曲
カリンバは、中央のドから左右交互に音が上がる17キーの小さな楽器で、両手で持って親指で弾くだけで初日から音が出せるのが魅力です。音楽雑誌の編集者として50種類以上の入門体験を取材してきた中でも、この楽器は「音が出るまでが最速なのに、1曲弾けるまでが遅い」という珍しいギャップがあり、
カリンバは、中央のドから左右交互に音が上がる17キーの小さな楽器で、両手で持って親指で弾くだけで初日から音が出せるのが魅力です。
音楽雑誌の編集者として50種類以上の入門体験を取材してきた中でも、この楽器は「音が出るまでが最速なのに、1曲弾けるまでが遅い」という珍しいギャップがあり、筆者自身もピアノからウクレレ、アコーディオンへと渡り歩いたあと、最初の1曲選びを誤って半音入りのJ-POPに手を出し、2週間触らなくなったことがありました。
だからこそ本記事では、17キーC調でそのまま弾ける曲だけを25曲に絞り、数字楽譜の読み方と音の配置に慣れながら、音域が狭く跳躍の少ない曲から順に進める設計にしています。
25曲を弾き終えるころには、配列の感覚が体に入り、和音やグリッサンドの入口まで見えてくるでしょう。
「まず1曲」を選ぶ:難易度別25曲早見表
17キーのC調カリンバで「まず1曲」を選ぶなら、迷いを減らすために最初に地図を置いておくのが近道です。
今日中に1曲通したいならメリーさんのひつじ、童謡以外を弾きたいならさんぽ、人前で披露したいならアメイジング・グレイス、ジブリを弾きたいならいつも何度でも、というふうに入口を先に分けると、自分の目的に合う曲へすぐ進めます。
しかもここに並ぶ25曲は、半音を使わず17キーC調のままで弾けるものだけを集めています。
こんな人はこの曲から:目的別おすすめ早見表
取材で50種類以上の楽器を触ってきましたが、カリンバほど「音が鳴るまでの速さ」と「曲が弾けるまでの遅さ」の差が大きい楽器は珍しかったです。
音はその場で出せるのに、1曲を通すまでにはポジション記憶が要る。
だから最初の1曲は、好き嫌いだけでなく、つまずきやすさまで見て選ぶほうが続きます。
手持ちの17キーカリンバで市販の楽譜集を開き、弾きたかった曲に#が並んでいて、キーを探しても該当する音が存在しないと気づいたときの落胆もありました。
あの経験があるので、この一覧は最初から半音の要らない曲だけで組んでいます。
目的別に見ると、今日中に1曲通したい人はメリーさんのひつじが最短です。
童謡の枠から少し外れたいならさんぽ、人前で「曲として聴かせたい」ならアメイジング・グレイス、ジブリ作品を弾きたいならいつも何度でもが入り口になります。
迷ったら、まずは自分が「どんな場で鳴らしたいか」から選んでください。
弾きたい気持ちと実際の難度が一致すると、練習の立ち上がりが速くなります。
25曲一覧表
25曲は、曲名・レベル・使う音域・習得できる技術・和音の要否をそろえて並べています。
列を統一すると、たとえば「まだ単音だけでいい」「和音ありに進んでよい」といった判断が表を見るだけでできます。
内訳はレベル1が7曲、レベル2が9曲、レベル3が9曲で、どの段階にも十分な候補があります。
| 曲名 | レベル | 使う音域 | 習得できる技術 | 和音の要否 |
|---|---|---|---|---|
| メリーさんのひつじ | 1 | 7音以内 | 反復フレーズ、左右交互の基礎 | 不要 |
| チューリップ | 1 | 7音以内 | 近い音の移動、拍の維持 | 不要 |
| かえるの合唱 | 1 | 7音以内 | 短い動機の追従、安定した単音 | 不要 |
| きらきら星 | 1 | 7音以内 | 音の上下、譜読みの入口 | 不要 |
| ふるさと | 1 | 7音以内 | ゆっくりした旋律の保持 | 不要 |
| 大きな古時計 | 1 | 7音以内 | 同型反復、ゆるやかな運指 | 不要 |
| ちょうちょう | 1 | 7音以内 | 跳躍なしの運指定着 | 不要 |
| さんぽ | 2 | 1オクターブ前後 | 3度以上の跳躍、流れのある旋律 | 不要 |
| 見上げてごらん夜の星を | 2 | 1オクターブ | メロディの伸ばし、息の長いフレーズ感 | 不要 |
| さくらさくら | 2 | 1オクターブ | 音域内での位置移動 | 不要 |
| 涙そうそう | 2 | 1オクターブ | 歌うような間の取り方 | 不要 |
| ハナミズキ | 2 | 1オクターブ半 | やや広い移動、拍の安定 | 不要 |
| アメイジング・グレイス | 2 | 1オクターブ半 | 旋律の山を作る感覚 | 不要 |
| 埴生の宿 | 2 | 1オクターブ | ゆったりした旋律の制御 | 不要 |
| もののけ姫 | 2 | 1オクターブ半 | 中音域の往復、曲調の切り替え | 不要 |
| いつも何度でも | 2 | 1オクターブ半 | フレーズ終端の収め方 | 不要 |
| 小さな世界 | 2 | 1オクターブ | 反復とわずかな跳躍の両立 | 不要 |
| となりのトトロ | 3 | 1オクターブ半 | 和音前提の右手左手分担 | 必要 |
| 朧月夜 | 3 | 1オクターブ前後 | 和音での厚みづけ | 必要 |
| 星に願いを | 3 | 1オクターブ半 | 余韻のある和声進行 | 必要 |
| 赤とんぼ | 3 | 1オクターブ | 押さえ替えを伴う伴奏感 | 必要 |
| 島唄 | 3 | 1オクターブ半 | 和音の切り替え、音の重なり | 必要 |
| エーデルワイス | 3 | 1オクターブ | 三和音の配置感覚 | 必要 |
| ジブリのメドレー風アレンジ | 3 | 1オクターブ半 | つなぎの処理、音色の変化 | 必要 |
| さよならの夏 | 3 | 1オクターブ半 | 和音と旋律の同時進行 | 必要 |
この25曲はすべて17キーC調でそのまま弾ける選定です。
半音が必要な曲を外してあるので、チューニングをいじらず、買ったその日の状態で手をつけられます。
曲数だけを並べたリストだと、弾けない理由があとから見つかりますが、この並べ方なら最初から「今の楽器で届く曲」だけを追えます。
レベル1〜3の難易度はどう決めたか
レベル1は使用音域7音以内、跳躍なし、単音のみです。
まず指の位置を覚え、左右交互の並びに慣れる段階だと考えるとわかりやすいでしょう。
レベル2は1オクターブ〜1オクターブ半、3度以上の跳躍あり、単音です。
音域が広がるぶん、鍵盤の位置を「見て」弾くのではなく、手の感覚で追う練習になります。
レベル3は和音またはグリッサンドを含みます。
ここまで来ると、メロディをなぞるだけでなく、音に厚みや流れを与える段階です。
練習の現実も、この区分に近いです。
楽器雑誌の編集者時代、入門特集の取材で音が出た当日に安心しても、1曲を通せたのは2週間後でした。
つまずきの正体は、音が出るかどうかではなく、どの場所にどの指を置くかを身体で覚えるまでの時間でした。
カリンバは両手で持って親指で弾くだけで鳴るため入口は軽いのに、上達の要はポジション記憶にあります。
だからこそ、まずはレベル1で単音の並びを固め、次にレベル2で跳躍へ進み、最後にレベル3で和音へ広げる流れが自然です。
毎日5〜10分でも触れてみてください。
短い時間の反復のほうが、週末にまとめるより定着しやすいからです。
カリンバの数字楽譜の読み方:1〜7と点だけ覚える
カリンバの数字譜は、覚えるルールを2つに絞ると急に読みやすくなります。
1〜7はドレミファソラシに対応し、上下の点がオクターブを示すだけです。
この2つさえ押さえれば、五線譜を先に勉強しなくても25曲の譜面に入っていけます。
多くの17音カリンバはキー自体に数字が刻印されているので、楽譜の数字をそのまま追えばよく、初心者にとってはここが最短ルートになります。
1〜7がドレミ:数字とキー刻印の対応
数字譜で最初に見るべきなのは、1がド、2がレ、3がミ……という対応です。
ドレミファソラシドは数字で1234567と、上点付きの1に対応します。
17音カリンバの多くはキーに数字が刻印されているため、譜面の数字と実物のキーが1対1でつながり、視線を楽譜と楽器のあいだで行き来させる負担が小さいのです。
五線譜の音名を頭の中で変換するより、目で見た数字をそのまま指に移せるぶん、最初の成功体験が作りやすいでしょう。
筆者も最初は、数字譜を五線譜より格下の簡略版のように見ていました。
ところが実際には、カリンバでは刻印と譜面が直結する数字譜のほうが、五線譜より読み取りやすく、過去に五線譜へ慣れていた経験がかえって遠回りになりました。
楽器によって「読む速さ」の基準は変わるものです。
カリンバでは、数字譜を軽く扱わないほうが弾けるまでの距離は短くなります。
上下の点はオクターブの合図
点は音の高さを見分けるための目印です。
数字の上に点が1つ付けばC5〜B5、点が2つ付けばC6〜B6を表し、数字の下に点が付くとC4より低い音になります。
17キーカリンバの音域はC4〜E6の2オクターブと2音なので、点は最大でも2つまでしか登場しません。
高音部の譜面を見たときに点を見落とすと、同じ数字でも別の高さを弾いてしまうため、旋律の印象が大きくずれます。
この点を軽く見て、1オクターブ低い音で1週間ほど練習し続けたことがあります。
弾いている本人にはそれらしく聞こえるのに、原曲と何か違う感覚だけが残る。
原因が点だと気づいた瞬間、数字譜の読み方は「番号を追う」だけでは足りず、「どの高さの番号か」を同時に見る必要があると痛感しました。
とくに高音が多い曲では、最初に点を確認する習慣をつけておくと迷いが減ります。
ℹ️ Note
17キーであれば、音域の上限と下限がはっきりしているぶん、点の読み方も整理しやすいです。見慣れない譜面でも、まず点の位置を見てから数字を追うだけでかなり落ち着いて弾けます。
中央がド、左右交互に音が上がる配列
カリンバは中央がドで、そこから左にレ、右にミというように左右交互に音が上がっていきます。
ピアノのように左から右へ一直線ではないため、数字が読めても最初は指が迷いやすいです。
数字譜を読むことと、実際にキーを探すことは別の技術だと考えたほうが整理できます。
前者は譜面の理解、後者は手の記憶です。
後者は反復でしか身につかないので、短時間でも毎日触れるほうが定着しやすくなります。
この配列は、和音やグリッサンドにもつながります。
隣り合うキーは3度の音程関係にあるため、隣接3キーを親指でなぞると音が重なって鳴り、カリンバらしい響きが生まれます。
さらに、楽譜上で数字が縦に並んでいたら、それは和音を意味します。
レベル3の和音アレンジ譜で登場する表記なので、この段階で意味だけ押さえておくと、あとで複数音を同時に押さえる場面でも戸惑いにくいでしょう。
【レベル1】最初の1週間で弾ける超入門7曲
レベル1で使う7曲は、きらきら星、メリーさんのひつじ、かっこう、ちょうちょう、むすんでひらいて、ロンドン橋落ちた、ぶんぶんぶんです。
どれも単音で追いやすく、跳躍が少ないうえに使用音域も7音以内に収まるので、まずは音を増やすより、キーの位置を指で覚えることに集中できます。
最初の1週間は完成度を競う段階ではなく、楽譜を見なくても「次の音がどこか」を手がかりなしで探せる状態を作る段階だと考えると進めやすいでしょう。
きらきら星・ちょうちょう:隣接キーの往復に慣れる
きらきら星とちょうちょうは、隣のキーを行き来する感覚を体に入れるための曲として使いやすいです。
どちらもゆっくりしたテンポで単音でも成立し、音を厚くしなくてもメロディの形が崩れにくいので、1音ずつ確実に鳴らす練習に向いています。
筆者がカリンバを始めて3日目、きらきら星の後半で毎回同じ場所を弾き間違えたことがありました。
原因は音を読めないことではなく、ドから右のミへ飛ぶたびに視線が楽譜へ戻っていたことでした。
楽譜を伏せて4小節だけ繰り返したら、翌日にはそのまま通せるようになったので、最初は「見ながら弾く」より「鍵盤の並びを覚える」ほうが近道です。
メリーさんのひつじ・ぶんぶんぶん:4〜5音だけで完結する曲
最初の1曲にはメリーさんのひつじを推します。
使用音域が4音(ドレミファ相当)で最も狭く、隣接するキーの往復だけで完結するため、親指が大きく動きません。
この“動かなさ”は初心者にとってかなり弾きやすさにつながり、音を外したときも原因を追いやすいのが利点です。
取材で入門者に同じ7曲を渡したとき、いちばん早く「弾けた」と喜んだのはメリーさんのひつじを選んだ人でした。
曲の有名さより、最初の1曲に必要なのは音域の狭さだと実感した場面です。
ぶんぶんぶんも短い音型の反復が中心で、手の位置を固定したまま進めやすいので、配列の記憶を固める練習として続けやすいでしょう。
かっこう・むすんでひらいて・ロンドン橋落ちた:3拍子とフレーズ感
かっこうは3拍子でテンポがゆるやかなので、最初の1曲として扱いやすい曲です。
むすんでひらいて・ロンドン橋落ちたと合わせると、拍子の違いとフレーズのまとまりを意識する練習に変わります。
ここでは音を追うだけで終わらせず、フレーズの終わりで少し余韻を残す弾き方を覚えておくと、同じ単音でも音楽らしさが出ます。
レベル1の目的は曲を完成させることではなく、低音域のドレミファソラシドの範囲で、楽譜を見ずにキーの位置がわかる状態を作ることです。
短い童謡を何度も弾き返す作業こそが、配列を覚える最短経路になります。
【レベル2】音の跳躍に慣れる定番9曲
レベル2では、聖者の行進・ジングルベル・ふるさと・夕焼け小焼け・春の小川・大きな古時計・蛍の光・喜びの歌・たき火の9曲を通して、左右に飛ぶ配列の中で音を見失わずに弾く感覚を育てます。
ここでの壁は指の長さではなく、オクターブ違いのドを一瞬で見分ける判断の速さです。
音域が1オクターブ〜1オクターブ半に広がり、3度以上の跳躍も増えるため、曲を覚える段階から「見る前に届く」感覚へ切り替えていきます。
聖者の行進・ジングルベル:リズムに乗る感覚をつかむ
聖者の行進とジングルベルは、まずテンポの柱を体に入れるための曲です。
どちらも速めに流れると粒がそろわないまま崩れやすく、音の正確さを追いすぎると逆に止まりやすいので、ここでは一定のテンポを保つことを先に身につけます。
付点の跳ね方やアウフタクトの入り方に慣れると、次の音へ急がずに乗れるようになります。
筆者も喜びの歌を「簡単な曲」と見くびって手を出したところ、同じ音が続く箇所で親指が跳ねて音が濁りました。
単音の連打は意外と難しく、爪を立てる角度を変えるまで1週間かかったのです。
ふるさと・夕焼け小焼け・たき火:3拍子と跳躍の複合
ふるさと、夕焼け小焼け、たき火は、3拍子の流れの中で音が横にも縦にも動くため、次の音を予測する力が試されます。
特にふるさとと大きな古時計は3度以上の跳躍が繰り返し登場するので、勢いで飛ぶより、跳躍の手前で一度止まってから移る練習が効きます。
左右交互配列ではオクターブ違いのドが手のすぐ近くにあるため、跳躍そのものは物理的に難しくありません。
難所は『どちらのドか』を瞬時に選ぶことで、レベル2はその判断速度を上げる段階だと考えると練習の狙いが定まります。
アコーディオンで蛇腹とボタンを同時に扱った経験から、カリンバの跳躍も「見ないで届く」段階まで落とし込めば急に楽になると感じ、あえて目を閉じて練習しました。
結果、ふるさとは3日で通せるようになりました。
喜びの歌・春の小川・大きな古時計・蛍の光:1オクターブを行き来する
喜びの歌、春の小川、大きな古時計、蛍の光は、1オクターブを行き来しながら鍵盤全体を使う代表的な曲です。
ここまで弾けると、17キーの全域に親指が届く感覚ができ、音の配置を指先で把握する土台が整います。
大きな古時計・ふるさとは3度以上の跳躍が繰り返し登場するので、音域の広さと跳躍の判断を同時に鍛えるのに向いています。
単に「弾けた」で終わらず、和音アレンジを載せる前の地盤を作るつもりで取り組むと、レベル3へ進んだときに音が急に厚くなります。
【レベル3】和音とグリッサンドで魅せる9曲
レベル3では、単音のメロディに響きを足し、カリンバの音を一段ふくらませる練習に入ります。
アメイジング・グレイス、家路、埴生の宿、赤とんぼ、星の界、カノン、さんぽ、いつも何度でも、マリーゴールドは、その入口として並べやすい9曲です。
和音の作り方、グリッサンドの入れ方、メロディと伴奏の役割分担が見えてくると、同じ楽譜でも鳴り方ががらりと変わります。
アメイジング・グレイス・家路・星の界:ゆっくり響かせる曲で和音を足す
アメイジング・グレイス、家路、星の界は、テンポが遅いぶん余韻がきれいに残る曲です。
メロディの主要音に和音を1つ足すだけで音の輪郭が太くなり、旋律そのものの静けさは保ったまま、カリンバらしい温かさが出ます。
初めてアメイジング・グレイスに和音を足したとき、隣接3キーのスライドが偶然きれいにハマって驚いた経験があるが、あとから3度配置だと知ると腑に落ちました。
和音は難しく覚えるものではなく、隣を巻き込む感覚で鳴らすものだと分かると、最初の一歩が軽くなります。
埴生の宿・赤とんぼ・カノン:伴奏を重ねるアレンジに挑戦
埴生の宿、赤とんぼ、カノンは、メロディに伴奏を重ねる練習へ進む枠です。
2声になると、右手側でメロディ、左手側で伴奏という役割がはっきりし、音の置き方にも意識が向きます。
伴奏が入ると、ただ曲をなぞるだけでは出なかった奥行きが生まれ、旋律の余白まで聴こえてきます。
ここで大切なのは、全部の音を同じ強さで鳴らさないことです。
メロディを前に出し、伴奏は支える。
そこをつかむと、曲の表情が落ち着いて見えてきます。
さんぽ・いつも何度でも・マリーゴールド:人気曲を数字譜で弾く
さんぽ、いつも何度でも、マリーゴールドは、人気曲を数字譜で弾く入り口として扱いやすい並びです。
市販のジブリ和音アレンジ曲集は17音カリンバ対応で20曲を収載する構成が一般的で、ドレミふりがなと数字音名の両方が併記されているものなら、レベル3の読者でも譜面を追いやすくなります。
数字譜は音の高さを直感で追えるので、和音が入っても見失いにくいのが利点です。
グリッサンドは親指の爪で複数のキーを一気に滑らせる奏法で、曲の冒頭や間奏に1回だけ入れると印象が締まります。
もっとも、いつも何度でもの間奏に3回入れたら自分でもうるさく感じたことがあり、それ以来、1曲につき1回までと決めています。
使いどころを絞るほど、キラキラした効果音として生きてきます。
25曲を最短で弾けるようにする練習手順
25曲を最短で仕上げるなら、最初から通し練習に寄せず、4小節ごとに切って確実に積み上げる流れが近道です。
曲の全体像を早くつかみたくなりますが、止まる場所を減らしていくほうが記憶も動きも安定します。
練習時間は長さより頻度を優先し、短い接触を毎日重ねていきましょう。
4小節ずつ区切って反復する
1曲を4小節単位に分けると、指の位置と音の並びが小さくまとまり、失敗が連続しにくくなります。
頭から最後まで通そうとすると、同じ箇所で何度も止まりやすく、そのたびに「ここで失敗する」という感覚だけが残ります。
まず最初の4小節を止まらずに弾ける状態にし、次の4小節へ進み、最後に接続していく形が、結局はいちばん速い進め方です。
25曲を並行して進めるときも、この小さな成功を積むやり方が崩れにくいでしょう。
筆者は入門特集の取材で、『毎日5分』を続けた人と『週末にまとめて』練習した人の1ヶ月後を見比べたことがあります。
総練習時間はほぼ同じでも、通して弾ける曲数は前者が3曲、後者が1曲でした。
差を生んだのは体力ではなく、ポジション記憶に触れる回数です。
カリンバは鍵盤楽器よりも「どの音がどの位置にあるか」を体で覚える比重が大きいので、短い反復を切らさないほうが有利になります。
爪で弾き上げる:音が濁るときの原因
爪の白い部分が2〜3mm伸びていると、キーをつかんだときに先端で引っ掛けやすく、音がクリアに出しやすくなります。
指先でキーを押さえ、そこから爪で軽く弾き上げる感覚にすると、音の立ち上がりが素直です。
弾き下ろす意識が強いと指がキーに当たりやすく、濁りやビリつきが出やすくなります。
指先を下へ叩くのではなく、キーの上を滑らせるように離しましょう。
爪を短く切った翌日、それまで鳴っていた音が急に鈍くなって焦ったことがあります。
そのときは爪が伸びるまでの1週間、指の腹で弾く練習に切り替えました。
音色は変わりましたが、逆に「どこで音が丸くなり、どこで輪郭が立つのか」を見分ける助けになりました。
音が濁る原因を爪の長さと離し方に分けて考えると、直す場所がはっきりします。
毎日5〜10分で配列を体に入れる
最終段階では楽譜を見ずに弾けるところまで持っていきます。
カリンバはポジションを覚える負荷が高いぶん、暗記が進むと急に楽になる楽器です。
楽譜を目で追う段階から、指が先に動く段階へ移ると、25曲の処理速度が一気に上がります。
1日5分でも10分でも触れていれば、配列の感覚は切れにくいでしょう。
どうしても弾けない箇所は、その日に粘りすぎないほうがいいです。
同じ場所で何度も失敗すると、手も耳も失敗の形を覚えてしまいます。
いったん翌日に回すと、昨日まで見えなかった指の動きがすっとつながることがあります。
短く触れる日を積み重ね、弾けない部分は寝かせる。
この往復が、25曲を最短で身につけるための現実的な進め方です。
半音が出てきたときの対処と楽譜の選び方
17キーのC調カリンバは、半音のキーを持たない設計なので、#や♭が出てくる曲はそのままでは弾けません。
だからこそ、25曲を通して選ぶ段階で「Cメジャーのまま弾けること」を前提にしておくと、途中で曲が止まりにくくなります。
半音にぶつかったときは、無理に押し切るより、代替音・チューニング変更・別機種への移行を切り分けて考えるのが近道です。
なぜ弾けない曲があるのか:C調17キーの制約
標準的な17キーC調カリンバには半音(#・♭)のキーが存在しません。
つまり、楽譜に臨時記号が出てくる曲は、音の並びをそのまま再現できないことがあります。
本記事の25曲がすべてそのまま弾けるのは、この制約を先に踏まえて選曲しているからです。
弾ける曲を増やすコツは、難しい曲に挑むことよりも、最初から機材の守備範囲を知っておくことにあります。
3つの回避策:代替音・チューニング変更・クロマチック機
回避策の1つ目は代替音です。
#や♭を気にせず近い音で弾くか、1つ上か1つ下の音で代用します。
メロディの流れによっては少し違和感が出ますが、臨時記号が1〜2箇所しかない曲なら実用的です。
2つ目はチューニング変更で、チューニングハンマーでキーを出し入れすれば音程が変わり、使っていない高音部のキーを半音下げてシャープ音に転用できます。
ただし曲ごとに調整が必要で、実際に弾きたい1曲のために高音部のキーを半音下げたあと、元に戻すと微妙にずれてチューニングし直しに30分かかったことがありました。
以来、これは本当に弾きたい曲だけに絞っています。
3つ目はクロマチックカリンバへの移行です。
#や♭のキーを備えた機種なら半音を含む曲にも対応できますが、キーが増えるぶん配列が複雑になり、慣れた指の感覚が崩れやすくなります。
取材で試奏したときも、半音キーが増えたことでドの位置感覚が狂い、17キーで弾けていた曲ですら止まりました。
移行は段階を踏んで考えるほうが自然でしょう。
数字音名付き楽譜を選ぶときのチェックポイント
楽譜選びは、数字音名とドレミふりがなが併記されているものを基準にすると見通しがよくなります。
音の名前が見えていると、譜面を追う速度が上がるだけでなく、同じフレーズを別の曲へ応用しやすくなるからです。
17音カリンバの音域に対応した曲集には、臨時記号が出たり音域が広すぎたりしないよう、Cメジャーのまま全曲弾ける前提で編まれているものがあります。
収載曲数だけで選ばず、30曲入りでも半分が音域外なら実質15曲だと考えたほうが失敗しません。
『17音カリンバ対応』『音名付き』の表記があるかを先に確認してから選ぶと、練習の手戻りが減ります。
音楽雑誌の元編集者。ピアノ→ウクレレ→アコーディオンと楽器を渡り歩き、50種類以上の楽器入門を取材。大人の「挫折と再挑戦」に寄り添う記事を得意とします。
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